息子のこと

「誰にも言わないでね」

息子がそう言って話し始める時は、必ず何か心に引っ掛かっていることがあるのだ。
(ここにはこっそり書くが、息子の知る範囲では身内にも誰にも言わない)

息子は、下校時に全校で今日の振り返りを発表しあう時間が苦手だと言った。
そのような集会が毎日行われるとなると、発表する内容も限られてくるし、意見が浮かばない時もある。多分、多くの生徒が同じような気持ちでいるのだろう。一方で、先生は挙手をするよう促し続ける。毎回その重々しい雰囲気が息子は耐えられないらしい。そういうのを黙ってやりすごせずに、心を痛めるのが実に息子らしいなぁと思ったと同時に、子供の頃の私も同じような経験をしたことを思い出した。親子はやはり似るものなのだ。

私は息子に「『今日は発表しない』って自分の中でお休みする日を決めると、少しは気持ちが軽くなるよ。進んで挙手ができない日があっても良いんだよ。周りはそんなに気にしていないから大丈夫。休んだらまた別の日に頑張ればいい。いつでも周りの期待に応えなきゃって思うと苦しくなるから、時々休むことも大切なんだよ。」と、伝えた。

息子は「本当にいいのかな?大丈夫?」と心配して何度か聞いてきた後に、何かを納得したように頷いて、それっきりその話題に触れることはなかった。うん、大丈夫。きっと大丈夫だよ。メリハリつけて上手に生きよう。

息子に話している途中、これは私自身が以前言われたことでもあったと気付いて、心の中で笑った。私も上手に生きよう。


haha note

日々思うことと、気になるあれこれ

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