10年後の私達へ
「初めてゲームを買って貰ったとき、ゲームには楽しい音楽、ちょっと怖い音楽、色々な音楽があることを知りました。僕もそんなワクワクする音楽を作ってみたいので、将来はゲームサウンドディレクターになりたいです。」
息子が書いた10年後の自分に宛てた手紙は、彼らしい夢で溢れていて、気を抜くと泣いてしまいそうだった。
サッカー選手になりたい子、キャビンアテンダントになりたい子、漫画家になりたい子、子供の語る夢はいつの時代もキラキラしていていいなあって思う。
二分の一成人式は、子供を主体とした未来に希望の持てる内容になっていてとても良かった。
「10年後の僕は、もしかしたら今なりたい自分と違っているかもしれないけど、それでもその時にやりたいことを見つけて頑張れたらいいです。」
一人の男の子がそう言ったのが印象的だった。
今日はまた仕事で失敗をした。
きちんとやっているつもりなのに、どうして毎回濃度が安定しないのか。その原因となる操作手順を見直して明日また頑張りたい。
一応やりたかった仕事でもあるので前向きに取り組んでいるのだけど、ここまで上手くいかないとさすがに凹む。というか、悔しい。
くそう、くそう、と思いながら使い終わった試験管を洗っていたら、同じ職場の若い社員さんが声を掛けてくれた。
いくつかの世間話をした流れで、お互いの学歴についての話題になった時、彼女はこう言った。
「私、服飾系の学校に行ってたんですが、デザインのお仕事で生活していくのはやっぱり大変で。地元に帰って働きたいって思ったからここに入社したんです。」
あー、そっかぁって思った。控えめで、真面目な彼女らしい選択だ。
私は「でも今ではこの部署になくてはならない存在ですし、私は一緒にお仕事できて嬉しいですよ。(敬語)」と伝えた。
「10年後の僕は、もしかしたら今なりたい自分と違っているかもしれないけど、それでもその時にやりたいことを見つけて頑張れたらいいです。」
男の子の言葉を心の中で復唱する。
先のことはわからないけど、できるだけ後悔のないようにしたいね。それは何歳になっても同じだよ。
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