娘が伝えたかったこと

授業参観のテーマは「この1年でできるようになったこと」だった。

縄跳びを披露する子、字を丁寧に書いたノートを見せる子、様々な発表がある中で、娘は「目を閉じて鍵盤ハーモニカできらきら星を弾く」というなかなか個性的な芸(?)を披露して、みんなの注目を集めていた。
その後に、好き嫌いなく給食を食べられるようになったこと、友達ができたことも発表したんだけど、この「友達ができたこと」についての娘の話がまた個性的で。

「私は幼稚園の頃はAさんしか友達はいなかったけれど、1年生になってBくんとCさんとも友達になれて嬉しかったです。」

1学年たった8人のクラスで、娘がそんなことを言うものだから、ある男の子に「1年生全員と友達になれたんじゃないんかい!笑」と突っ込まれてしまった。クスクスと笑い声が聞こえる中、私は思わず赤面し、娘は困惑顔だった。

でも、そうじゃないんだ。私は知ってる。
入学して暫く経った頃、娘が嬉しそうに報告してくれたことを今でも覚えているのだ。

「今日ね、勇気を出して自分から『友達になろう』って言えたんだよ。」

その相手がBくんとCさんだった。
そう、娘が言いたかったのは「自分から気持ちを伝える勇気が持てたこと」
それが、この1年で彼女ができるようになったことなのだ。

参観後の学級懇談で、個別に意見を言う機会があったので、私から見た娘の変化を話した後に、参観中の彼女の発言についての真意を保護者のみなさんに伝えた。

そして、笑われて納得がいかない表情をしていた娘にも、夕飯の時に「友達になろうって言えたことが嬉しかったんだね」と伝えたら、彼女は笑顔で頷いた。

わざわざ「友達になろう」って言わなくても、一緒の時間を過ごすうちに自然と仲良くなるのが友達だ。
でも、自分の気持ちを言葉にして、きちんと相手に伝えることは、より良い関係を築く上でとても大切なことだと思う。

そのきっかけを掴めたのが、たまたまBくんとCさんだっただけで、心配しなくても、娘はちゃんと毎日の学校生活で友達との関わり合いを学び、心から楽しんでいる。彼女との毎日の会話から、それがきちんと伝わる。

それでもこの先、娘も人間関係がうまくいかなかったり、気持ちを伝える難しさに悩むことがあるだろう。
その時の彼女の年齢によって、私自身の対応の仕方は違ってくるけど、親として子供の幸せを願う気持ちはいつまでも変わらない。そして、娘の素敵な個性はこれからも変わらず持ち続けて欲しいなと思う。

haha note

日々思うことと、気になるあれこれ

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