話をしよう

「ねえ、未来はAIが人間を支配する世の中になっちゃうの?」

息子が深刻な顔をして私に問いかけた。
子供達が通う小学校に、自分の価値観を押し付けがちな先生がいる。多分その先生に何か言われたのだろう。担任でもないのにこの影響力なのだから、彼が受け持つクラスのお子さんとその親御さんはきっと大変だろうなぁと思いつつ、息子の疑問に対して真面目に答えた。

「確かにAI技術が発達することで、便利な世の中になるかもしれない。でも、0から1を作り出す時に必要な感性(アイデア)は、ロボットには持てないと思う。そして、嬉しい気持ちや悲しい気持ち、いろんな感情を表現することは、やっぱり人間しかできないことなんじゃないかな。だから、芸術や文化がなくならない限り、AIに支配される未来は来ないと思うよ。」

そこまで話して、安心した表情になった息子に、私は更にこう付け加えた。

「先生だって人間だから間違うことだってあるし、大人とか子供とか関係なく、言われたことに対して疑問を持つのは悪いことじゃないよ。
でも、世の中にはいろんな考え方の人がいて、自分にとっての正解が相手にも正しいとは限らないから、自分の意見を押し付け過ぎるのは良くないと思う。
もしこの先も「おかしいな」と感じることがあったら、今日みたいに私に相談してくれれば、いつだって一緒に考えるし、納得のいくまで話し合おう。
これは私達が親子だからできることでもあるんだよ。」

私は子供の会話を適当に流したり、誤魔化すような受け答えをすることは極力避けてきたし、これからもそうするつもりだ。

今この時期にきちんと向き合って話をすることで、自分で考えて解決する力を育めたらいいなと思う。それが私の子育てだ。思春期になってから慌てたって遅いと思う。

そう、だから話をしよう。
真面目な話でも、ゲームの話でも、何でも良い。気持ちを共有することで得られる安心感が自立に繋がる気がする。たぶんね。


haha note

日々思うことと、気になるあれこれ

0コメント

  • 1000 / 1000